真夏の夜の極ブルース

8月14日のスロブは3人の放ったブルーズによって異空間になりました

そこには大袈裟でなく本当にロバートジョンソン、サンハウスミシシッピージョンハート、ブラインドブレイク、ビッグビルブルーンジーそしてライトニンホプキンスらが見えました

コージー大内氏
ローンウルフ造田氏
ROIKI氏

三名ともに歌とギターだけでブルーズをやります

今あげた昔のデルタ、カントリーブルーズマン達のプレイを現在観たり聴いたりするのは当然無理ですが昨晩の三名のブルーズを体験するとその当時のブルーズに最も近いであろうと思わされましたし、そうじゃないとしても……
それはそれは強烈なブルーズの塊を吐き出していました
個性豊かに!!

最初に登場したのはROIKI氏
ドブロにスライド
ギターを弾くと言うよりギターを使ってと言った感じでブルーズが始まります
見た目は個人的にはジョンリーフッカーに似てると思いました、本人にも言ってしまいました
笑ってたから気分を害してないと思います(笑)

で、野太いサンハウスのような声かと思えば繊細なロバートジョンソンのような声を自在に操ってました
あんなにぞくぞくしたスウィートホームシカゴは初めてでした
関係ないけど本日はロバートジョンソンの命日です そんなこんなで感激したな〜
しかしロバートジョンソンみたいな声、日本人でも出るんだなぁ
全く凄い
ライブはオリジナルも交え、最後の曲はギターを置いて歌と手拍子だけでブルーズ
引き込まれたなぁ
ミシシッピーに連れて行かれました


次はローンウルフ造田氏
初っぱなからラグ調のブルーズで一気に自分の世界を作ります
うぉ、ブラインドブレイクのギターの音!
そして誰とかじゃないけど、そのギターに全く違和感のない黒人さんのような声と歌い方
一緒に観てたじろまるさんが「レコードで古いブルーズを聴くときに当たり前にあるノイズがこのステージでは無いのが不自然」と言うほどにあの時代のカントリーブルーズを聴かせてくれます
彼はステージ衣装もいわゆるカントリーブルーズマンのようだし、MCでは警察官を保安官と言ったりして本当にこんなブルーズが好きなんだなと感じます
でも当然オリジナリティも凄いです
なんとカントリーブルーズとタップダンスを同時にやります
ところ狭しと踊りまくり、そしてなんとあのTボーンで有名な足を180度開いてギターを頭の後ろで弾くポーズもご披露
このポーズ、実はこんなかっこいいポーズだったのか!
しかもその最中もラグタイムギターは鳴り続ける
恐るべしです


そしてトリ
待ってました!
コージー大内氏
一年半前に電気泥坊で前座をやらせて頂いたときに初めて体験したコージー氏のブルーズ
その時リハーサルでひと声聴いた瞬間、圧倒的な声の存在に涙が出るほどの感激、又は木っ端微塵に打ちのめされた自分のブルーズ

それ以来の大ファンです

果たして今回は…
ギターがギャリーンとなり次の瞬間出てきた声は

キョ、キョ、キョ、キョ、キョーーーーーレツ!
久しぶりに聴くコージー氏のブルーズ
なんだ〜この声!
反則だろ〜
この声量と声質、そしてフィーリング
ヤバイ、もう鳥肌!
自然にこっちも声が出る


かっちょえ〜
ライトニンやミシシッピージョンのギタースタイルにオリジナルの九州日田弁の歌を乗せて笑いを誘う完全なるワン&オンリーのブルーズ

これがブルーズじゃなかったらどれがブルーズ?
と生意気なことを言いたくなるほど圧巻

次から次へと氏のブルーズがスロブを飲み込んでいきます
感動的な歌もあり、涙と笑いのライブはそこにいた人全てが大満足したのを確信するほどのブルーズ

お客さんの誰もが声を出してたし、笑ってた

それにしてもこのお三方、歌が、声が本当に素晴らしい
黒人ブルーズギターを研究、練習するのはみんなやってるんだろうけど、黒人ブルーズの歌の研究、練習も相当な時間をかけて努力をしたんだろうな〜って感じます

最高の夜を過ごさせていただきました

ブルーズはミュージックであってミュージックじゃない!
とあえてちょっと意味不明な言葉をもって感想を終えます

少し残念だったのはお客さんが少なかったこと
お盆休みと重なったし観たくても観られなかった人もいるかもだけど…

このブログを読んでいただき興味をもたれた方は次の機会に一緒に楽しみましょう〜!